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成年後見制度・遺言制度が変わります
~これからの暮らしと相続に備えて、今から知っておきたい改正ポイント~
「認知症になったら、家族が代わりに財産を管理できるの?」
「成年後見人を一度選んだら、ずっと続くの?」
「これからは遺言書もデジタルで作れるようになるの?」
このように、成年後見や遺言について疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
2026年6月、成年後見制度や遺言制度に関する改正法が公布されました。
ただし、2026年9月現在、改正内容がすべて直ちにスタートするわけではありません。
成年後見制度の見直しなどについては、今後、政令などで定められる施行日に向けて準備が進められています。
今回は、将来の生活や相続に関係する主なポイントを、できるだけ簡単にご紹介します。
① 成年後見制度が大きく変わる
現在の成年後見制度には、
後見
保佐
補助
という3つの類型があります。
改正後は、後見・保佐を廃止し、補助制度を中心とした制度に一本化する方向となります。
ポイントは、
「本人に必要な支援を、必要な範囲で」
という考え方です。
例えば、
「不動産を売却するときだけサポートしてほしい」
「預貯金の管理について支援してほしい」
「介護サービスなどの契約について支援してほしい」
といったように、本人の状況に応じて必要な法律行為を支援する仕組みがより重視されます。
② 本人の意思をより大切にする制度へ
成年後見制度では、本人の財産を守ることが重要です。
一方で、本人が
「自宅はできれば売りたくない」
「この財産は子どもに残したい」
「介護施設は自分で選びたい」
などと希望している場合、その意思を尊重することも非常に重要です。
改正後は、本人の意思・意向をより重視した支援が求められる方向になります。
「家族が決める」のではなく、
本人の希望を確認しながら、必要な部分を支援する
という考え方がより重要になっていきます。
③ 必要がなくなったら成年後見を終了できる仕組みへ
現在の成年後見制度では、一度開始すると、本人の状況が変わっても簡単には終了できないという問題がありました。
改正後は、
「保護・支援の必要性がなくなった場合には終了できる」
という仕組みが設けられる方向です。
例えば、本人の判断能力が回復するなどして、成年後見による保護が必要なくなった場合などが考えられます。
④ 任意後見制度も見直されます
任意後見制度とは、本人が元気なうちに、
「将来、自分の判断能力が低下したら、この人に財産管理などをお願いしたい」
と決めておく制度です。
改正では、一定の場合に任意後見監督人を選任しないことができる仕組みが設けられる予定です。
つまり、本人が元気なうちに将来のことを考えて、
「誰に、どんなことをお願いするのか」
を決めておくことが、これまで以上に重要になってきます。
⑤ 遺言書も大きく変わります
今回の改正で注目されているのが、デジタル技術を利用した遺言です。
改正後は、一定の要件のもとで、電磁的記録による**「保管証書遺言」**という新しい仕組みが設けられます。
例えば、
パソコンやスマートフォンなどで遺言の内容を作成
↓
法務局で保管
↓
相続開始後に利用
という仕組みが想定されています。
これまでの「紙に書く遺言」だけではなく、デジタル技術を活用した遺言制度が加わることになります。
⑥ 遺言の押印要件も見直されます
改正後は、一定の遺言について押印要件が廃止されることになります。
また、録音・録画を活用した方式についても見直しが行われます。
これからは、
「遺言=紙と印鑑」
だけではなく、より多様な方式が検討されることになります。
今からできる「終活」が大切です
制度が変わるからといって、すぐに新しい制度を利用できるわけではありません。
むしろ大切なのは、
「制度が変わる前から、自分の希望を整理しておくこと」
です。
例えば、
財産を誰に残したいか
自宅をどうするか
預貯金をどう管理してほしいか
介護や施設についてどう考えているか
家族に何を伝えておきたいか
遺言書を作成する必要があるか
などを、一度整理してみましょう。
エンディングノートなどを利用して、自分の希望を書き出しておくことも一つの方法です。
「認知症になってから」ではなく「元気なうちに」
成年後見や任意後見、遺言について共通しているのは、
「本人が元気なうちに準備しておくこと」
の重要性です。
特に、
「まだ自分には早い」
と思っている方ほど、元気なうちに一度考えてみることをおすすめします。
終活は、亡くなった後のためだけではありません。
これからの自分の暮らしをどうしたいのかを考えること
でもあります。
ライフスタイル行政書士事務所では、暮らしに関するご相談をサポートします
相続・遺言・終活など、これからの暮らしに関するご相談を承っています。
「何から始めればいいのか分からない」
「遺言書を作ったほうがいいのか?」
「親が元気なうちに準備しておくことは?」
そんな段階からでも、お気軽にご相談ください。
ライフスタイル行政書士事務所は、行政手続きだけでなく、「これからの暮らし」を一緒に考える行政書士事務所です。
※本記事は2026年9月時点の改正情報をもとにした概要です。実際の施行日や具体的な制度・手続については、今後の政令・法務省等の正式な情報をご確認ください。